こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
昨日が冬至でした。一年で一番昼が短い日ですね。これから少しずつ日が長くなっていくはずなんですが、流石に1日程度では長くなった実感はなくて、相変わらず日の入りが早いなぁって感じます。
瓦の破損だけが雨漏りの原因ではないんです。
雨漏りの調査に行くとよく施主さんから「どこか瓦が割れているんですかねぇ?」って聞かれます。実際には私が雨漏り調査に行って瓦が割れているのが原因やって分かった時は運が良かったって思います。原因がはっきりしていて対処法も割れた瓦を取り換えるだけで済むので簡単なんですよね。
雨漏り調査に行って瓦が破損している事って2割くらいなんですよね。瓦が重なっていてパッと見ただけでは割れてるか分からない場合まで含めて2割くらいです。
後の8割は見た目上、瓦はしっかりと雨を受けて流せるようになっている状態での雨漏りなんです。隠れている部分で瓦を切り過ぎていたり、重なりの部分で水を受けるべき場所が欠けている事に気付かずに葺いてしまったりと言った人為的なミスは別ですが。
水の流れを考えながら施工しています。
私たちが瓦を施工する場合に一番考えるのが水の流れ方です。瓦の上をどんな風に流れていくのかを考えながら取り合い部分を納めていかないと雨漏りの原因になってしまうんです。特に屋根が交差する部分では水の流れも交差して合流するので流量が多くなるので注意が必要です。
瓦が捌ききれる水量を超えるとオーバーフローして雨漏りしてしまいます。そして一度水の道が付いてしまうとそこから水が入りやすくなってしまうんです。
大雨で雨漏りするまでは大丈夫やったのに、雨漏りした後は少しの雨でも雨漏りするようになるのはこの水の道が原因ですね。
水の流れを止めると雨漏りします。
屋根に上がると施主さんが自分で修理した形跡をよく見かけます。うまく修理されてる場合はいいんですが、大抵は水の流れを止めるような方法で修理されていてそれが雨漏りの原因になっています。水の流れを止めるとその水が行き場を失って瓦の裏側に回ってしまうんです。
土葺きで施工していた頃は少量の水は葺き土が吸い取ってしまって雨漏りにならなかったんですが、土を使わなくなってからは少しの水でも雨漏りに繋がるようになってしまいました。
たくさんの雨漏りの事例を見てきたけど、まだまだ初めて見るケースも多くて経験不足を感じます。まだまだ精進が必要ですね。