姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

雨漏りは原因が見える事の方が少ないんです。

こんにちは。


姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
来週末に地元の祭りがある関係で地域全体がちょっとふわふわしています。
祭りそのものの雰囲気は好きやけど、同年代が祭りの時だけどこからともなく湧いてきて大騒ぎするのがあまり好みではないのでちょっと距離を置いてしまうんですが。

 

雨漏り調査の依頼がとても増えています。

 

この間の台風では本州への上陸地点が明石やった事もあって、姫路では降水量は多かったけど風が想定していたよりも少なくて瓦が飛んだとかの被害そのものはほとんどなかったようです。
ちょっと身構えていたのでホッとしたような肩透かしのような気分なんですが、降水量が多いという事は雨漏りの問い合わせも多くなるという事です。
雨漏りの原因は様々でこれさえ直せば問題なしっていう事がないので電話でどんな雨漏りなのかをお客さんから聞いても現場で確認するまでは原因はコレやっていう思い込みをしないようにしています。

 

原因の8割はパッと見では分からない部分です。

 

大雨の時には瓦が割れたりズレたりといった分かりやすい原因で雨漏りしている事ってかなり少ないんです。そういう原因の場合には少しの雨でも雨漏りするので大雨になるまでに修理の依頼があったりするので当然といえば当然ですが。
むしろ普通に見回した程度では分からないところに原因がある事の方がはるかに多いです。雨漏りの点検に伺ったら室内の雨漏りの場所を確認してから屋根の確認になります。
こんな風に瓦の重なりの下になってる場所が割れている事もよくあります。こんな状態になると少しの雨でもかなりの量の雨漏りになります。

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また瓦と金属屋根が接合している部分などは特に雨漏りの原因になりやすいのでそういう部分があるとまずはそこから重点的に調べる事になります。
昔は屋根の上にある金属というと銅板が多くて、銅板に穴が空いてる事例もありますが、カラー鉄板などの素材の屋根やと何度も塗装して塗料が中途半端に残ってる場合などは傷んでる部分を特定する事がとても難しいです。

 

瓦だけが雨漏りの原因になるとは限りません。

 

雨漏り調査に行くと2~3割くらいの割合で壁や窓のサッシが原因になっている雨漏りにも直面します。コーキングによる止水が不完全になってたり、水抜きで開けられている穴から落ちた水が集中する事によって雨漏りした事例などもあります。
それと意外に多いのがテレビのアンテナ線が原因になる事ですね。今はパラボラアンテナになってる所も多くて瓦の上にアンテナが立っている家ばかりではなくなってますが、あのアンテナとそこから繋がっているテレビの線は雨が降り出すとその線を伝って水が集まってくるので雨漏りの原因になる事があります。棟をまたいで立っているアンテナそのものも水を集めてしまうので風向きなどの条件によっては雨漏りに繋がります。そして一度雨が入る道がついてしまうと次からはその道を通ってどんどん雨漏りしていくんです。
ホンの些細な事で雨漏りしたりしなかったりするのが難しいところなので少なくとも居住空間の屋根の上にはモノを置かない事をオススメします。