姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

釉薬瓦にはたくさんの種類の色があります。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
午後から雨予報が出ていたんですが、午前中はめっちゃ天気が良くて本当に雨が降るのか?って天気でした。それでも13時を過ぎたあたりから少しずつ雲行きが怪しくなってきて、14時半ころにはポツポツと小さな粒が落ちてきたんです。雨がよく降る時期の天気予報はアテにならないのに、今の時期はよく当たるんですよねぇ。不思議です。


「銀色の瓦」と一口に言ってもいろいろあるんです。

 

先日は瓦の寸法の話を書きましたが、今日は瓦の色について書いてみたいと思います。あまり瓦の事をよく知らない方からしたら「瓦」と言われて思い浮かべるのは「いぶし瓦」ではないかと思います。もちろん、地域によって違いがあってほとんどいぶし瓦が使われていないところもあるので、絶対とは言えないんですが。
この「いぶし瓦」、色は何色?と聞かれたら「銀色」と答える人が多いと思います。
確かに銀色です。でも釉薬を使った色瓦にも銀色に見える瓦はあるんです。だから我々は「銀色の瓦」と言われても確定判断をするのが難しいんですよね。
ちなみに下の写真の左側が「シルバー」で右側が「いぶし」です。並べてみると違いははっきり分かるんですが、単体で一般の人が見たらわからなくなるみたいです。

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まずは釉薬瓦なのかいぶし瓦なのかを判定しないとです。

 

色が銀色と言われた時にはそれが「いぶし瓦」なのか「釉薬瓦」なのかを判定しないといけません。瓦を買いに来られる一般のお客さんは基本的に自分の家で使っている瓦は特殊なものではなく一般的なもので、「瓦屋さん」に問い合わせたらすぐにどういうものか分かってもらえると思っていらっしゃいます。
だから「瓦の表面はツルツルですか?ザラっとしていますか?」と質問しても「なんでそんな事を聞かれるんやろ?」という顔をされます。実物があればそれを見て判断出来るんですが、写真も実物もない事も多いので、色の特定に時間がかかる事もしばしばあります。

 

他にもたくさんの種類の色があってすぐに用意できないものも多いです。

 

一番問い合わせが多いのは「銀色」で、「いぶし」「シルバー」「銀黒」「銀鱗」などがあります。他にも赤系統であれば「オレンジ」「ワインレッド」「塩焼き」「ピンクマロン」などですかね。正直、なぜ「ピンクマロン」が赤なのかよく分からないんですが、そういう名前が付いています。緑の瓦は「うぐいす」やし青い瓦は「青緑」なんですよね。これに平板瓦のブラウンやブラック系などが混ざってくると大変な事になります。よく使う色は多少在庫として会社で取り扱っていますが、1年に1回出るか出ないかというような瓦はメーカーからの取り寄せになります。だからすぐに用意できない事も多いんですよね。特に台風シーズンともなるとメーカーでも在庫がなくなる事があるので、気を付けないとなんです。