姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

外見上は問題がなくても雨漏りの原因になる事も多いです。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
雨が降る度に少しずつ暖かくなってきて、朝晩と昼間の寒暖差が大きくなってきました。私は寒暖差にアレルギーがあって、急激に冷えるとクシャミと鼻水が止まらないし逆に暖かくなると全身が痒くなるというやっかいな体質です。痒くなる方は最近は少しマシになってきましたが、学生のころなどは炬燵に入ってても痒くなるしストーブに当たっていても痒くなっていました。暖かい空気に体が慣れると治まるんですが、痒いのは我慢出来ないので大変でした。

 

雨漏りの原因は瓦の割れやズレだけではありません。

 

雨漏りの調査にドローンを使うようになって5年目に突入したんですが、ドローン調査に行くと「ドローンで上から見たら雨漏りの原因もよく分かりますね」と言われる事が多いです。確かに瓦が割れていたり、ズレていたりする場合にはドローンで撮影した写真で雨漏りの原因がすぐに特定出来ます。
でも雨漏りの原因の7割~8割くらいは割れやズレではないんですよね。

 

水が集中するところが雨漏りしやすい場所です。

 

雨漏りの原因として瓦の割れやズレが一番イメージしやすいのは確かなんですが、他に谷部の銅板の穴や窓のサッシの水抜き穴から落ちた水が瓦の隙間に入り込んだり、エアコンの室外機のドレンから流れ出た水が雨漏りの原因になっていた事もあります。
つまり水が集中して落ちるところが雨漏りしやすい場所なんです。逆に水が集中しなければ屋根裏から見上げて瓦の隙間から光が差し込んでいたり空が見えるくらいに大きな隙間が空いていても雨漏りしない事もあるんです。

隅棟ののし瓦の下端も雨漏りを誘発しやすい場所です。

 

隅棟という屋根の対角線に斜めにのし瓦が積んである部分も雨漏りがしやすい場所です。のし瓦の下端が桟瓦の山の部分に当たってしまっているところでは上からのしの下端を伝って流れている水が棟の内側の方へと入っていく原因になって雨漏りする事があるんです。

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その時に積んである棟で隠れている部分の桟瓦の切り合わせがキチンと出来ていないとかなり大きな雨漏りになってしまいます。部屋の天井の外側の角に雨漏りの後がある場合にはほぼ隅棟の施工不良が原因です。そしてこればっかりは解体してみないと分からないのが厄介な点です。
ドローンで屋根の点検はかなり楽になったけど、まだまだ経験を積んだ人間の眼がないと分からない事が多いんですよね。