姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

ラバーロックは適切に工事しないと雨漏りの原因になります。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
そろそろとプロ野球の両リーグの最終戦が見えてきました。昨日はヤクルトが久し振りにセ・リーグを制覇したという速報も入ってきて、強かったイメージがあったのでそんなに優勝から遠のいていたのかとびっくりしました。個人的にはクライマックスシリーズなんてやらずに両リーグの優勝チームで日本シリーズをやればいいのにって思ってしまいます。

 

水の入り口を塞ぐと出口も塞ぐ事になります。

 

雨漏りの現場調査に伺うとよく施主さんが自分でなんとかしようとして瓦にコーキングやセメントを塗りたくってしまっているところがあります。「雨漏りするのは水が入るところがあるから」という考えで水の入り口を塞いだら雨漏りも止まるに違いないって頑張ってしまわれるんですが、大抵の場合は雨漏りを悪化させるだけで効果はありません。むしろ我々専門職が入った時に余計に手間がかかってしまうので料金的にも高くなってしまうんですよね。

 

水は思わぬところから入ってきます。

 

水が入ってきそうな瓦と瓦の繋ぎ目を全部コーキングで埋めてしまっているお客さんもたまにいらっしゃるんですが、現場調査に行ってコーキングにカッターナイフで切れ目を入れた瞬間に水があふれ出てくる事もよくあります。お客さんの見ている前でやるとめっちゃびっくりされるんです。

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本人は雨が入ってくる隙間なんてないと思ってるからそんなところに水が溜まってるなんて思わないんですよね。見えている範囲の隙間を埋めたつもりでも意外と隙間はあちこちにあって、雨が降ると瓦を伝って内側に侵入してくるんです。隙間が空いていると内側に回った水はそのまま瓦を伝って表面に出てくるので雨漏りにはならないんです。

 

見上げた時に光が差し込んでいても雨漏りしない事もあります。

 

不思議なのは小屋裏などに上がって見上げた時に瓦と瓦の間に隙間が出来ていて光が入ってくるような状態でも雨漏りしない屋根もあるという事です。勾配であったり、雨が強く当たる場所から離れているところやったりと要因はいろいろあるんですが、古いお宅では特に屋根から光が差し込む事は多いですね。それでも雨漏りしていなくてお客さんが不思議がっている事がよくあります。
ラバーロック工法そのものは絶対悪ではなくて、適切に要所要所で使ったら屋根を長持ちさせる事は出来るけど、手軽に出来る工事だからと何でもかんでもラバーロックしてしまうと困る事になるんですよね。何事も専門的な知識が必要なのはどの業界でも同じです。