姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

雨が降るから仕事があるけど、雨が降ったら仕事にならない。それが瓦屋です。

こんにちは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
今日も朝から天気が崩れています。現場は朝イチで作業始めたけど、途中で雨が降り出したので切り上げて帰ってきました。梅雨入りしてないのに梅雨らしい天気になってますが、ここ数年は梅雨入りしてからあんまり雨が降ってないような気がします。

雨が降るから仕事がある。

 

我々瓦工事の業者は雨が降るから仕事になります。雨が降らなければ雨漏りしないし、そもそも屋根に瓦を葺く必要もないからです。1400年以上前に日本に伝来してきて以来、日本の気候と風土に合わせて進化してきた瓦は梅雨の長雨でも雨漏りしないようなつくりになっています。それが瓦屋の「仕事」になっているので雨が降らなければ瓦は必要とされなくなってしまうんですよね。
だから天気が悪くて仕事が出来なくても文句言っちゃいけないんですけどねぇ。2日続けて雨でその2日あったら現場が1つ完了してたって状況やと愚痴の1つも出てしまいます。

 

雨の日でも出来る仕事もあるんです。

 

雨が降ると基本的に職人さんは休みたがります。昔の職人さんは給料が減るのが嫌やからって事でこちらがかなり強く禁止しないと少々の雨やと作業を続けてたりもしたんですが、最近の職人さんは雨が降るとこれ幸いと休んでしまうので、給料を支給するこちらが生活できるのか心配しないといけないくらい休んでしまう事も多いんです。
今はお客さんの家の屋根に上がる作業は雨の場合には危険作業になるので中止にしています。その代わりに会社の倉庫で出来る作業がある時には出来るだけ雨でもやってもらうようにしています。
瓦屋さんの倉庫って基本的にいろんな種類の瓦があって、現場の仕事で瓦を持ちだす場合や現場で残った瓦を持って帰って来た場合などに適当に片付けてしまいがちになるんです。そのおかげで次に必要になった時に探すのに手間がかかったり、在庫にないと思って注文して届いた後に欲しい瓦が見つかったりする事もあるので、雨の日には出来るだけ片付けるようにしています。

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次の仕事の準備も雨の日の大事な仕事です。

 

その他にも今仕事をしている現場の次の現場で必要になる材料の準備や加工なども雨の日の大事な仕事になります。コレをやっておくと次の現場での仕事がかなりスムーズに進むんですが、これもなかなかやれないんですよねぇ。
昔から雨が降ると仕事が休みという習慣が染みついてしまっているので、長く続けた人ほどそう考えるんですが、新しく入職した人も先輩がそういう姿勢でいると同じように休んでしまうので悪循環になってしまいます。
事務職や営業職のサラリーマンのように月給制にして毎日出社するのが当たり前にしてしまうと仕事が天気に左右されてしまう職種では効率が物凄く悪いので、難しい問題です。