姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

「塵も積もれば山となる」を地で行く仕事なんです。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
関東甲信越地方ではもう梅雨明け宣言が出ましたね。近畿地方はまだまだ梅雨真っ盛りって感じです。昨日の予報では一日雨やったけど、昼前くらいから回復してきたので、雨漏りの現場調査に行く事が出来てホッとしています。今の時期は1つ現場を終わらせても2つくらい雨漏り修理の依頼がある感じで終わりが見えません。

 

1軒の工事では土嚢袋がいくつかって程度の屋根土ですが・・・。

 

瓦の仕事は大きく分けて3種類あります。1つ目は言わずと知れた新築工事。2つ目は屋根の葺き替え工事。3つ目が雨漏りなどの修理工事です。新築工事では廃材はそれほど出ません。瓦を切った時の欠片や半端になった木材、下葺き材程度です。葺き替え工事では廃材はそれこそ山のように出ますが、仮置きする事なくすぐに処分場に運びます。屋根から直接瓦や廃土をダンプに載せて、そのまま処分場に走るので廃材として会社に持って帰ってくるのは古い木材や古い下葺き材程度です。
という訳で一番会社に持って帰ってくる廃材が多いのが修理工事なんです。1軒の修理工事で少ない時は土嚢袋に1袋多い時で20袋くらいの廃土が出るんです。廃瓦も似たようなモノですが、そんな少量をいちいち処分場に持って行くのは効率が悪いので会社に溜めておいてダンプ1車分になったら処分するようにしています。

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廃土が山になるのはそれだけ修理工事が多いという事なんです。

 

リフォームや新築の工事が多い時には廃瓦や廃土はこんなに溜まりません。それだけ修理工事が多いって事なんですよねぇ。私が入社したばかりの頃は新築やリフォームの工事が多くて、少し大きく手を入れる修理工事にするならリフォームするってお客さんも多かったので修理工事でこんなに廃土が溜まる事は珍しかったんです。
今は「リフォームしても自分達の後に住む人が居ないから」というお客さんがとても増えていて、どう考えても限界を超えている屋根でも「なんとかして欲しい」って依頼があります。物凄く簡単に雨漏りが止まるって思っている人が多いんですよねぇ。

 

瓦が大丈夫でも下地がダメな事も多いんです。

 

瓦の傷みが原因でない雨漏りの場合、瓦そのものは大丈夫な事も多いんです。でも屋根を支える下地がダメになっていて、調査のために屋根に上がるのを躊躇ってしまう事もよくあります。
点検に上がったら現状の写真を撮るので、その時に状態の説明をして簡単には済まない事をどれだけ説明しても納得してもらえないお客さんもたまにいらっしゃって、その時は葺き替えの見積もりと最低限これだけはしておかないと雨漏りは止まらないって工事の2種類の見積もりを提出しますが、その最低限でもそれなりの金額になってしまうんです。そして「高い!もっと安くならないの?」と言われます。そうなったらこちらとしては手を引くしかありません。
まぁ、こちらが手を引くまで無理を言うお客さんは滅多にいらっしゃいませんが・・・。
手遅れになるまで放っておかずに程ほどで点検して欲しいですね。