姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

問題を先延ばしすればするほど後で大事になってしまいます。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
昨日、放送があった「全国高等学校クイズ選手権 高校生クイズ2018」に母校である明石高専兵庫県代表として出場していたようです。出場するとは聞いていたんですが、放送日などをしっかりチェックしていなくて、気が付いてテレビを付けた時にはもう敗退した後で後輩たちの活躍を見れなかったんですが、兵庫県には「灘高校」という強豪がいたのに代表を勝ち取った事は本当にスゴイ事です。

 

順番に伺っています。

 

未だに台風20号、21号の被害調査が終わりません。3件現場調査に行ったら新たに3件増えるといった感じでいつまで経っても「まだ来てもらえませんか?」っていう電話がかかってきます。雨の予報が出ると一度調査に行った現場から、「応急処置だけでもどうにかなりませんか?」という電話もかかってきてパニックになります。
なんとかお客さんが安心できるように各現場を回っているんですが、本格的な修理を全て終えるのは年を越してしまいそうな勢いです。依頼があった順番と遠方であればその地域でまとめて回れる段取りとを組み合わせながら頑張っています。

 

雨漏りを放置するとどうなる??

 

そんな中、このまま放置しておくと被害が拡大してしまうという現場の応急処置にも行ってきたんですが、これが曲者でした。お客さん曰く「前から雨漏りはしてたんやけどこの度の台風で壁が落ちてしまう程の雨漏りになった」との事。
上がってみたら瓦はボロボロ。割れた瓦を撤去してみると土葺きの土が濡れて水を含んだままの状態なうえに野地板が腐ってしまって屋根に穴が空いているんです。今回の台風の被害だけでは絶対にこんな事にはならないと言い切れます。お客さんに確認してみると「前からの雨~」というのが「阪神淡路の震災の直後くらいから」というんです。もうかれこれ20年以上前から雨漏りしているのを放置してたって事ですね。

 

f:id:cbr1100xx-superblackbird-01:20180915174940j:image

 

「誰に修理を頼んだらいいのか分からない」は我々業界の人間の怠慢です。

 

応急処置のつもりやったのでそれほど多くの資材を持っていってなかったんですが、なんとか出来る範囲でこれ以上の雨漏りはしないように処置しました。しかし瓦を並べてしまうと野地板の穴が隠れてしまうので、本格的な修理に行った時に知らずに瓦に乗ると瓦ごと家の中に落ちてしまいかねません。瓦に「ノルナ」と注意書きをして現場を離れたんですが、お客さんと話をしていると近所に瓦屋さんがいないとの事。
実際にはそんな事はないんですが、修理をしたり定期的に点検したりしてくれるような瓦屋さんがいなくなってしまって、誰に頼んだらいいのか分からないと仰ってました。
これは我々瓦業界の怠慢です。ほとんどの瓦工事業者は大工さんや工務店さんの下請けとしてお客さんの所に行ってるので自分でお客さんとの繋がりを作ろうとしてこなかったんです。瓦の仕事が減ったって嘆く前に自分が取りこぼした仕事をしっかりと見つめ直さないといけないと感じました。