姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

災害が起きると足りなくなるのは物だけでなく人もです。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
会社で朝礼をしている時は肌寒くてもう一枚着てこなかった事を後悔したんですが、昼間に現場作業をしていると汗だくになりました。まだまだ日中はあったかいので服装に困りますね。今から冬用の装備にしてしまうともっと寒くなった時に身動き取れないくらいにモコモコになってしまいそうです。

 

 

災害で足りなくなるのはモノだけじゃないんです。

 

昨日観た「ORANGE」に関連して今日も災害に関する話をしてみます。今年は地震に台風にと災害がとても多い年でした。まだ2ヶ月弱残っているのでまだ過去形にするには早いんですが、夏場の暑さも災害級と言われてたくらいなので本当に災害だらけの1年です。
そして災害が起きると必ずモノが足りなくなります。猛暑でスポーツドリンクが品切れになり、エアコンも売り切れが続出、アイスや氷なんかもよく売れてたみたいですね。
それに加えて台風や地震で停電したり断水したりしてたので備蓄用にとみんながスーパーに殺到して食料品も飲料もなくなってしまったという話も聞きました。
実際に被災地ではモノが足りなくてボランティアに行く人は自分の事は自分で用意するのが当たり前になっていますが、災害が起きると足りなくなるのは人も同じです。

専門職から順番に足りなくなっていきます。

 

災害が起きると専門職から順番に足りなくなっていきますよね。まず災害が起きた直後は消防や救急隊、警察や自衛隊などが救助活動に当たりますが規模が大きければ大きいほど投入される人数が多いけど、専門職はより専門性の高い現場に行ってしまって全ての現場には行き渡りません。
そしてある程度落ち着くと今度は復旧作業として土木関係や建築関係の人間が動き出します。ここでも被災している現場が多過ぎて緊急度の高い現場から順番になります。
被災した人にしてみれば瓦一枚落ちていても大事なのかもしれませんが、瓦が一枚だけズレた現場と屋根全体が飛んでしまった現場があれば緊急度が高いのは屋根全体の方ですよね。専門家がする「トリアージ」は被災した人の事を考えていては進みません。

 

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これからはもっと人が足りなくなります。

 

少子高齢化の波は瓦業界でも深刻です。瓦業界だけでなく職人仕事の世界全体で言える事です。一人前の職人になる為には長い修行期間が必要で、その時間をかける手間を惜しんできた結果で、これを解消するのは一朝一夕では無理なんですよね。
今でも高齢化が進んでいるんですが、これからはもっと進みます。職人の絶対数が減ってしまうんです。普段の仕事でも困る事が増えてきて私たちも頭を悩ませているんですが、未だ有効な解決法はありません。災害が来ないのが一番やけど来た後にどう対応していくのか再度考えておかないといけないですね。