姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

日本のメーカーの瓦は国産の材料で国内で作られています。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
新聞もテレビもラジオもニュースと言えば新型コロナウィルス「COVID-19」の話題ばかりですね。この「COVID-19」という名称、いつまでも新型コロナウィルスって言わなくてもいいようになのか名付けられたはいいけれど、報道ではいつまで経っても「新型コロナ」なんですね。きっとCOVIDって言われても分かり難いって判断なんでしょうけど・・・。名称が付いたならちゃんとその名称で呼ばないと意味がないですよね。まぁ、新型コロナウィルスの方が分かりやすいのも確かですが。早いとこ収束して欲しいものです。

 

瓦の原材料は粘土です。

 

瓦業界の人にとっては物凄く当たり前の事で説明するまでもないと思っている人が大半やけど、意外と知られていないのが「瓦の原材料」です。ここでいう「瓦」は粘土を成形して焼成した狭義での「瓦」で鋼板やスレートなど他の屋根材は含みません。
瓦葺きの体験などをしている時に聞かれる事が多くて、「あれ?知られてないんや」って思ったのが「瓦の原材料」なんです。
瓦に使われているのは「粘土」のみです。地域によって山やったり田んぼの下やったりと採取場所はいろいろですが、粘土を成形して焼いたものが瓦です。

 

桟瓦も平板瓦もS型瓦も全部原材料は同じです。

 

お城やお寺などに使われている本葺き瓦も一般住宅で使われる桟瓦も洋風の平板やS型の瓦も全部同じ原材料です。そしていぶし瓦も釉薬瓦も原材料は同じです。

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瓦と同じような形をしている陶器以外の材料のものはややこしいので我々は「屋根材」として分けて考えています。
当社が製造をしていた頃は近所の田んぼを掘り返して粘土を採取していたそうです。その田んぼが住宅地になったりした事も製造が衰退していった原因の1つのようですが、田んぼを掘り返すよりも山を切り崩して粘土層を露出させて採取する方が効率はいいので仕方ありませんね。

 

原材料の粘土は国内で採取されています。

 

現在国内に流通している瓦はほぼ国内産です。一部、フランスやイタリアなどから輸入されている瓦もありますが、本当に極わずかですね。国内で採取された粘土を国内で焼成しているので、瓦は純国産と言っていいと思います。特に兵庫県では淡路島で採取した粘土を淡路島で焼いている為、純兵庫県産と言っていいものになっています。
まぁ、焼成するためのガスは輸入に頼っているんですが、こればっかりはどうしようもありませんが。
日常生活で仕様しているものの中には海外で生産した方が安いものもいろいろありますが、瓦は重量がそれなりにあるので輸送費の事を考えると海外で生産するよりも国内で生産する方がコストもかからないんですよね。
国内産の材料を使った住宅っていい響きじゃないですか?