姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

改訂瓦ガイドライン工法講習会に参加してきました。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
年末もいよいよ押し迫ってきた感があります。週末になると寒波でめっちゃ寒くなってそれが緩んでが繰り返されているからか、職人さんも体調管理が難しくなっているみたいです。無理せず早めに休養を取るようにして悪化しないようにと思っているんですが年末のバタバタしてる時はなかなか気が休まらないですね。

 

建築基準法の告示が改訂されます。

 

令和4年1月1日から建築基準法の告示109号が改訂される事が決定しています。建築基準法の中で細かい仕様などが決められているのが告示でその中で瓦に関する記述があるのが109号なんです。昭和46年に記載されて以降、改訂されていなかった瓦に関する記述が50年ぶりに改訂されるとの事で瓦業界では昨年あたりからかなり大騒ぎになっています。
地域によって瓦の施工方法などがかなり違っていたので法律の中で規定を作るのが難しかったんですが、全国的に統一された仕様が浸透してきた事もあって、改訂されたようです。その講習会が大阪で開催されたので参加してきました。

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「瓦屋根設計施工ガイドライン」を基にした告示となっています。

 

改訂109号の内容はこれまで業界内の自主基準でしかなかった「瓦屋根設計施工ガイドライン」(通称ガイドライン工法)が基になっています。ガイドライン工法は阪神淡路大震災の後に業界内で災害に強い瓦の工法を作るという目的で作られたもので、3年前の房総半島に上陸した台風でもこの工法を採用していた住宅に被害が出なかった事から国土交通省が有効であるとして告示基準として使われる事になったそうです。

 

工事をする側への講習も必要やけど、発注側への講習はもっと大事なのでは?

 

この「ガイドライン工法」ですが、私たち瓦工事業界の人間はそれなりの頻度で内容の講習を受けています。これまでは強制力のない自主基準やったから採用しているかどうかはそれぞれの工事店の裁量に任せられてきましたが、これからは法制化されて違反すると違法建築になるらしいんです。
でも実際に家を建てるお客さんや工事を発注するハウスメーカー工務店さんなどは法制化についてほとんど知らされていません。耳にした事はあっても自分たちに関係がある事とは思っていないと思います。
組合としては我々に講習をする事によって元請さんやお客さんに伝わるとの思惑があるんやと思いますが、組合に属していない工事店さんもかなり多いし、業界として発信していないので伝わっていないんですよね。
内向きの講習もいいけど、そろそろ外向きの講習をやらないと世間から置いて行かれる事になりかねないなぁって感じています。