姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

新築工事の完成を見る事は滅多にありません。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
暑くなったり寒くなったりで暖房器具を片付ける時期を見失ってしまいそうな天気が続いていますが、今日はかなり気温が高くなって場所によっては夏日を記録しているみたいです。朝夕はまだちょっと肌寒く感じる事もあって事務所でストーブを使ったりしていましたが、今朝、中に残っていた灯油を使い切って空焚きも終わったので片付ける事が出来ました。下手したらGWくらいまで片付けられない年もあったので、今年はかなり早くに片付けられたかなぁ。

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昔の常識は今の非常識です。

 

うちの会社で新築工事が一番多かったのは私が会社に戻った20年ほど前です。月に2~3棟は新築をやっていたと思います。大手のハウスメーカーさんの仕事もあったし地場の工務店さんの新築もあったので、新築物件の上棟のタイミング次第では日曜日でも関係なく現場に出ていました。当時父が言っていたのは「雨で休んで日曜も休んだらいつ仕事するんや?」です。これは父だけじゃなく当時の建築業界全体が共有していた認識ですね。職人さんも仕事をすればしただけ収入が増えていたのでそれが当たり前になっていました。
未だにこんな考え方の人が残っているのが建築業界なんですが、流石にかなり減ってはいます。

 

新築工事は激減してします。

 

世の中が週休2日を当たり前とするようになってきてるのに建設業界は取り残されていました。大手の会社に勤めている現場監督は週休2日でも現場で仕事をする職人さんは月給ではなく日給で休んだら収入が減るのが当たり前やったからです。
それでも仕事がしっかりあった時代はなんとか成り立っていたんですが、この20年で住宅の新築工事は半分近くにまで減りました。その分単価が上がっていたら問題はなかったんですが、単価は20年前からほとんど変わっていなかったんですよね。
それが建設業界の人手不足に拍車を掛けています。

 

上棟したらすぐに工事なので完成を見る事が出来ません。

 

屋根工事は住宅の新築時に上棟したらすぐに着工になります。まだ壁も出来ていないし窓も付いていない状態の時に工事に入るんです。その後、どれだけ屋根の完成が遅れてもせいぜい壁の下地が出来ている程度なので、我々が工事した住宅が完成した状態を見る事はほとんどありません。もちろん、完成後に近くを通りかかったりした時には見る事は出来るし、工事が終わった後でも他の業者さんが瓦を壊した場合には修理に行くのでその時には見る事は出来るんですが、屋根工事の完了後に新築物件に関わる事がないのがベストです。
新築工事がこれから更に減っていくと思われるので、自分が関わった住宅の完成を見る機会は更に減りそうです。