姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

普段使わない材料の発注はとても難しいです。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
今年の梅雨は久し振りに梅雨らしい天気が続いています。ここ10年くらいは梅雨入りする前にはある程度雨が降っていても梅雨入りしたら雨が降らなくなって、梅雨明けしてから大雨が降るというようなサイクルになっていました。それが今年は梅雨入りこそ遅かったものの、その後は週間予報は見事に雨マークだらけなうえに曇りとか晴れの予報でも短時間は雨が降ったりする天気になっています。梅雨らしいのはいいけど雨が続くのは困るんですよねぇ。

 

基本的には屋根工事が専門なんです。

 

最近は瓦屋さんと言っても陶器瓦の扱いは年に1回くらいしかないような会社も結構多いみたいです。それくらい瓦の需要が減っているみたいなんですが、うちの会社は基本的に扱うのは陶器瓦です。スレートや板金屋根も扱わない事はないんですが、専門としているのは「瓦」なので、瓦以外の仕事は年に1軒とか2軒なんですよね。
だから陶器瓦の種類とか色とかはある程度分かるんですが、それ以外の材料となると大雑把な種類しか分からない事が多いです。

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樋のメーカーや種類が分からなくて困ります。

 

そんな状態で今回の雹災の復旧工事をしているので、いろいろと困る事が多いです。一見同じに見える樋が微妙にサイズが違っていたり形が違っているなんてのは当たり前でメーカーは残っていても商品自体が廃版になっているというのもよくあります。
落ち着いて見積もり出来る平常時ならそれでも問い合わせを待つ時間もあるんですが、非常時はその返事を待たずに見積もりを出さないといけない事も多いのでいざ実行段階になってから廃版になっている事に気付く事もあって、凄く困ります。

 

餅は餅屋って事ですね。

 

これ、台風や地震の時には逆のパターンが多かったんです。瓦屋さんじゃない人が見積もりして、あると思っていた瓦がもう廃版になっていて困ったという話を耳にしていました。古くからある「J型」と呼ばれる瓦の場合は形は基本的に変わらないのであちこち削ったらなんとか差し替える事が出来るんですが、ちょっと変わった瓦の場合はまず差し替えする事が出来ません。
色なんて合わせる事が出来たらラッキーと思わないといけないくらいいろいろな種類があります。昔に比べたらメーカーの数も減っているし、廃版になった商品も多いのでこれから先の災害復旧ではこの傾向がより顕著になっていくと思われます。