姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

ラバーロックはメンテナンスするにも修理するにも障害になります。

こんばんは。

姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
今年の稼働日も後1週間やというのに今日も朝から修理1件と現場調査4件で走り回っていました。スマホのナビを使ってたら電池の消耗がめちゃくちゃ激しいですね。運転してる人間の消耗もかなり激しいですが。あちこちで事故をやっていて渋滞だらけで余計に疲れました。

 

ここまで見事なラバーロックは見た事がないです。

 

ラバーロック工法というと、一般のお客さんには「瓦がズレたり飛んだりしなくなるお手軽で効果が高い工法」という認識の方が多いかもしれません。
しかし我々瓦業界の者としては使い方次第では有用やけど、出来るだけやって欲しくない工法のナンバーワンなんです。
そんなラバーロック工法ですが、こないだ行った現場でここまでするかっていう現場に行き当たりました。

棧瓦やのし瓦が留めてあるのは当然として、鬼瓦の下や棟の漆喰の部分まで全部コーキングが綺麗に塗ってあるんです。

これだけ塗るのにどれだけの手間と暇がかかったか考えるだけで恐ろしくなってきます。

 

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点検や修理がやりにくいです。

 

ラバーロックは瓦のズレを防ぐけれど、逆を言えば割れた瓦の交換がとてもやりにくいんです。

結露等で水分が瓦の裏に、付着してもそれが抜ける事なく溜まる一方で雨漏りのようにもなるんです。

雨漏りの調査に行くと原因と思われる場所の瓦をめくって確認するんですが、ラバーロックしてあると1枚めくるのに普通の3倍以上の時間がかかってしまう上に無事な瓦を壊してしまう可能性も大きいので、修理の見積もりも当然高くなります。

 

手間がかかると言う事は単純に単価ぎ高くなるという事です。

 

意外と忘れられがちなんですが、手間がかかるとそれは価格に反映されます。

ラバーロックで安くないお金を払ってその上で修理やメンテナンスに更に余分なお金がかかるとなるとお客さんが気の毒になってしまいます。

だからと言ってこちらが損をするわけにはいかないので、高いなぁって思っても値下げ出来ないんですが。

雨漏りという困り事が仕事なのであまりアコギな事は出来ないけど、会社を運営していくためにもきちんと利益を頂かないとです。