姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

古い薄型スレートはアスベストが使われています。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
今日は雨が降るという予報が出ていたので覚悟していたんですが、昼過ぎまで全く降る気配はありませんでした。現場が遠い事もあって休みにしたんですが、もしかしたら休まなくても良かったかもしれません。勿体ないことをしたかもしれませんが、天気ばっかりはどうにもなりませんね。

 

薄型スレートの寿命は短いです。

 

屋根にかかる重量が軽く済んで、すっきり見えるのが薄型スレートの良い所です。施工も早いし初期投資が安く済むのも利点ですね。
逆に欠点は寿命が短い事です。きちんと点検してメンテナンスしておけば傷む前に補修や塗装が出来るので寿命を延ばす事が出来るんですが、往々にして屋根は雨漏りするまでは放置される事が多いので雨漏りするからと点検を依頼された時にはもう手遅れになっていたりします。主な原因は塗装が防水性を失くしてしまった事なんですが、たまに雨漏りではなく結露で野地板がダメになっている事もあります。

 

アスベスト製品の方が強度があります。

 

アスベスト石綿)というと発がん性がある事もあって、今や完全に悪者になっていますが、昔はその軽さと強度から広く建築物で使われていました。耐火性も高いので鉄骨に吹き付けて耐火材にするという用途が一番多かったかもしれません。
他に内装用のボードに練り込んで耐火性を増したりという用途もありますし、屋根材としても薄型スレートの材料としても使われていました。
だいたい55年くらい前から使われ始めて、禁止された18年前まで使われていたんです。
つまり築20年以上の建物で屋根が薄型スレートの場合はアスベスト含有の可能性が高く築15年以下であれば100%アスベストは含有されていないという事です。

 

アスベストとは言っても毒性は低いです。

 

建築材料としてのアスベストはその飛散度によってレベル1~3に分けられます。一番飛散度が高い「石綿含有吹き付け材」がレベル1、次が「石綿含有保温材」のレベル2、最もレベルが低いのが「その他石綿含有建材(成形板等)」のレベル3です。
カラーベストはレベル3に分類されていて、電動工具などを使って切断しない限りは飛散しないのでアスベストとは言っても毒性はとても低いんです。

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ただ単にアスベストという単語だけを聞くとなんでも危ないモノのように聞こえるけど実際にはそんな事はないんですよね。だから我々もリフォーム工事で安心して撤去する事が出来るんです。