姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

特殊な道具だからこそ修理して長く使いたいです。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
ラジオを聴いていたらちょっと利用してみたいサービスの話をしていました。奈良県の図書館で司書さんオススメの本が2冊~3冊入った福袋での貸し出しを始めたという話です。コロナウィルスの影響で誰が触ったか分からない本を借りるのを敬遠する人が増えて図書館の利用者が減少している事への対応だそうです。司書さんが選んで消毒したものを袋に詰めて用意するそうで、小学校低学年、中学年、高学年、一般という区分けで用意しているとの事です。自分が普段選ばない本に出会えそうですね。

 

瓦屋さんが使う金槌は特殊です。

 

我々、屋根工事業の職人さんが使う金槌は普通にホームセンターでは売っていません。というかこんな形の金槌が普通に買えると怖いですよね。そもそも釘を打つために使うものではないので、一般の方が使うようなものでもないんです。

f:id:cbr1100xx-superblackbird-01:20200317200504j:image
当然、需要も少ないので1本あたりの価格も普通の金槌に比べるとびっくりするくらい高いものになっています。業界に入ったばかりの頃は未熟ですぐに壊してしまうからと持たせてもらえなかったのはいい思い出です。

 

作る職人さんも減っています。

 

どの業種の職人さんにも言える事ですが、当然この金槌を作る職人さんも激減しています。なんせ使う側の職人さんが減っているし、一度買うとかなり長く使うので新しいものが必要とされなくなりつつあるんですよね。
そのせいでメーカーが作るのを辞める事も考えているという噂も聞こえてきます。だからまだ新しいものが売っている間に予備を買っておくという人の話も聞きました。当社も会社で何本かストックはしてあります。

 

壊れたものでも修理出来るんです。

 

この金槌が壊れる時は正方形の叩く面に貼ってあるチップが欠けるか、尖っている部分が折れるかがほとんどです。多少ならそのまま使い続けるんですが、一度欠けてしまうと段々扱いが雑になってしまうんですよねぇ。ちょっと欠けただけで新しいものを買うのももったないって思ってしまいますし。
でもこの欠けた部分って修理してもらえるんです。メーカーに送る事になるし、修理代もそれなりにかかるんですが、新しいものを買うよりは安いんです。しかも柄の部分も新しくしてくれるし、ピカピカに磨いてもらえるので新品みたいになるんです。
特殊な道具やからこそ大事に長く使わないとです。