姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

疫病除けのお呪いはいろいろあります。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
朝晩は少し寒い気もするけど、日中はすっかり暑くなってきました。そろそろ作業服の上着もなくてもいいかなぁと思って連休明けのタイミングから上着なしにしました。朝の少しの時間と夕方、事務所の窓を閉めるまでが若干寒くてクシャミ連発してますが、これからは暑くなる一方なので我慢です。今は爽やかやけど1ヵ月もしたら梅雨入りしてジトジトと不快指数が上がるんやろなぁ。

 

一般の方が瓦を買いに来られる事があります。

 

当社は26年くらい前までは瓦を製造していましたが、それ以降は完全に工事業だけになりました。当時、私は高校生やったけど、製造していた当時から直接会社に瓦を買いに来る人ってあまりいなかったように思います。
でも私が会社に戻ってから、たまに一般の方が会社に「瓦を分けて欲しい」といらっしゃるようになりました。昔はどこの地域にも1件は瓦屋さんってあったと思うんですが段々と減ってきたのと、瓦をどこで買ったらいいのか分からなくなって、たまたま通りかかりに見つけて寄って来られるみたいです。大抵は「屋根の瓦が1枚割れたので自分で修理しようと思って」という方なんですが、たまに「瓦の飾り物ありますか?」という方もいらっしゃいます。

 

アマビエが流行っているみたいです。

 

TwitterなどのSNSでは「アマビエ」の画像を貼りつけるのが流行っているみたいですね。「アマビエ」を調べてみたら「半人半魚の妖怪で豊作や疫病に関する予言をする存在」との事です。
江戸時代後期に今の熊本県あたりに出現して、「疫病が流行るので自分の絵姿を見せよ」という予言をしたという伝承が残っているみたいです。それで実際にご利益があったのかどうかわ分からないけど、今回のコロナウィルスの騒動でアマビエのイラストを描いて疫病を退散させようっていう発想で広がったようです。

 

鍾馗さんも疫病退散のご利益があるんです。

 

今日、会社に来られたお客さんが「鍾馗さん」を探しているとの事で倉庫から引っ張り出してきました。

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鍾馗さんは以前にも紹介しましたが、元は中国の唐の時代の逸話で皇帝が病床にあるときに夢の中に出てきて皇帝の病気を治したという謂れがあるものです。日本ではお寺の近くの家が睨み返しに屋根に取り付けている事が多いんですが、もともとは鍾馗さんも疫病退散のご利益があるものなんですよね。
うちの倉庫にも後1体だけ鍾馗さんが残っています。もともと製造していた頃にうちの窯で焼いたものが残っているんですが、いくつかあったものがこの25年で少しずつ売れていきました。自粛生活の出口がもう少ししたら提示されるようですが、この騒動の1日も早い終息を願って倉庫にある鍾馗さんを引っ張り出してきて飾ってみようかなぁ??