姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

現場で使いやすいようにしておくのも仕事のうちです。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
今月の頭に申請した持続化給付金が今日、やっと入金されました。申請してから2週間程度で支給決定の通知が届くと聞いていたのになかなか届かないのでやきもきしていたんですが、通知よりも先に入金となりました。給付を待っている間にいろいろ調べてみたんですが、申請した順番に給付されているわけではなかったみたいで、申請開始当日に申請した人よりも2日遅れて申請した人の方に先に給付された例もあったみたいです。なんか納得いかないけど、給付してもらえたので安心しました。

 

現場では瓦以外のものを加工する時間が意外と長いんです。

 

瓦工事というと屋根の上ではずっと瓦を触っているイメージがありますが、実際には屋根の上に瓦が上がっていない時間が意外と長いんですよね。新築の場合には瓦を上げるまでの間に引っ掛け桟を施工して瓦の割り付けをしたり、瓦を葺いていく時にスムーズに施工できるように細工したり、谷が必要な部分に谷を入れたりと下準備の時間が長いんです。その間は瓦はほとんど触りません。

 

ステンレス板や銅板、銅線などをよく使います。

 

瓦の流れが交差する部分には「谷」と呼ばれる部分が出来ます。昔は銅板で作っていましたが、今はステンレス板を使うのが主流になっています。銅板は経年で雨垂れの部分が薄くなって穴が空いてしまうんです。
ステンレスは銅よりも強いので長持ちするんですが、かなり固いので瓦の形に添わせるのが物凄く手間がかかりますが、後々のメンテナンスの事を考えると現在はステンレスの方がいいんです。そのうちもっといい素材が出来るかもしれませんが。
それと瓦同士を緊結するために銅線を使う事が多いです。屋根面から隠れる部分には少し細い番手の銅線が使われていて、外部環境にさらされる部分には太目の番手の銅線が使われています。表面にはホルマリンによる被覆がされていて昔のものよりも耐候性に優れています。

 

細い銅線はこんがらがりやすいので短く切って使います。

 

我々が使う銅線は10kgとか20kg単位でコイル状になって入荷します。それを必要な長さに切って使うんですが、屋根の上でコイルを扱うとこんがらがってしまってロスが大きくなってしまうんです。そこで屋根の上に持って上がる前に使いやすい長さに切っておくんです。特に細い銅線は絡まりやすいので扱いが難しいんですよね。
今回のコロナ騒動で弟が行っている福祉作業所も休所になってしまって、毎日家にいる状態になってしまって母が困り果てていたので、弟に1つ仕事をしてもらう事にしました。それがこの銅線切です。現場に持って行く前にこれくらいの長さに切っておくと現場ではかなり使いやすいし、弟は仕事が出来るので助かっています。

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