姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

現調に行って祖父の仕事に触れられた気がしました。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
普段はかなりコーヒーを飲みます。朝ご飯の時に飲むのも含めると最低3杯は飲むんです。多い時は5杯とか6杯に加えてコンビニでボトル缶のコーヒーを買って飲んでいるんですが、今日は朝にコーヒーを飲んだ後はバタバタと走り回っていたら1日が終わっていて今このブログを書きながら飲んでいるのが2杯目です。忙しいのは有難いけどちょっと落ち着く時間も欲しいなぁって思ったりもします。

 

現場調査に行くのは古い瓦の家が多いです。

 

会社にかかってくる現場調査の依頼は取引先やったりお客さんからの直接依頼やったりといろいろなんですが、基本的に古い瓦の家が多いんです。まぁ、雨漏りしたり不具合が起きるのは築年数が長い家に多いのは当然ですね。
瓦が土で葺いてあるのは阪神・淡路大震災の頃までで、その後はほとんど桟葺きになったので、土葺きの家は新しくても25年前後です。現場調査で多いのはだいたい40年から50年くらいですね。

 

現場調査に行ってみたらうちで焼いた瓦の家でした。

 

昨日、見積もり依頼があって今日の午後から伺ったお宅があるんですが、現場に到着してみたら瓦はどうやらうちの近辺で作られていた「深志野瓦」のようです。
見た目とか瓦のサイズとか表面の感じから予想はしていたんですが、実際に屋根に上がって採寸している時にちょっとびっくりする発見があったんです。
下屋の鬼瓦には立派な龍が付いていたんですが、その鬼瓦の1つに「表瓦」「深志野」と彫り込んであったんです。

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50年前に当社が納入した瓦でした。

 

家の人のお話では50年前に深志野の瓦で葺いたという話を聞いた事があるとの事でした。50年前というと私は産まれていないし、父も祖父のもとで仕事を始めたばかりの頃です。つまり祖父が焼いた瓦って事ですね。当時はまだガス窯になっていなかった時代なのでだるま窯で作られたものですね。まだ製造だけで施工はしていなかった時代なので祖父が焼いて納入して、葺き師さんに施工してもらったって事です。
父や祖父が作った瓦が葺いてある家に行く事はたまにあるんですが、こんなにはっきりと祖父の仕事に触れられる機会はこれまでなかったのでちょっと嬉しくなってしまいました。