姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

建物の取り合い部分は雨漏りの原因となりやすいんです。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
気が付いたらプロ野球も開幕していて、録画して観るのを楽しみにしていた番組が野球になっていてがっかりという回数が増えてきました。野球は小学校の時に少年野球をやっていたし、嫌いではないんですがそれぞれの球団のファンの方の語りにちょっと引いてしまう事があります。特に関西では虎党が・・・ね。(笑)

 

水の流れを妨げると雨漏りに繋がります。

 

雨漏りの調査に行って雨漏りの原因を探っていると、水の流れが妨げられているのが原因になっている事がよくあります。水を集める谷の部分で流れが不自然に曲げられていたり水が流れる場所にその流れを阻害するような障害物があったりするんです。
それで水が溜まってオーバーフローを起こしたりして雨漏りしてしまうんですよね。

 

増築部分などでよく雨漏りします。

 

雨漏りしやすい場所というのは谷や棟などの瓦の流れ方向が交差している場所の他に屋根と壁の取り合い部分などです。でも片流れの屋根になると流れが長くなる事によって水下の瓦の上を流れる水の量が増えてしまって瓦の排水能力を超える可能性が出てくるんですよね。
他にも瓦が排水した先に壁があって、銅などで谷をつくってある「敷谷」と呼んでいる場所も雨漏りしやすいです。そもそも谷部は雨だれが集中する部分の金属が薄くなって穴が空きやすくなるんですが、それに加えて水が流れる量が増えるんです。
こういう敷谷は建物の増築部分によく発生します。

f:id:cbr1100xx-superblackbird-01:20220405222005j:image

 

壁と屋根の両方の処理が必要になります。

 

敷谷には両側が瓦の場合と片側は瓦やけど片側は壁の場合の2種類があります。両方が瓦の場合には比較的修理も簡単なんですが、片側が壁の場合にはその壁の側の処理が必要になってくるので工事が大掛かりになってきます。
敷谷は壁の内側に入り込んでいる部分で立ち上がりが10cmから15cmくらいあるんですが、修理する時でも同じくらいは立ち上がりを作らないといけないんです。それも壁の外側にだしてしまうと壁を伝った雨を谷が受けられなくて雨漏りしてしまうので一度壁をめくって敷谷を入れた後に壁を復旧しないといけないんですよね。
新築やリフォーム、増築する場合には内装だけじゃなくて、そういう屋根の水の流れも考えて構造を決めないといけないんです。