姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

雨が屋根を叩く音って素材によって全然違うんです。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
今年の田植えが昨日から始まっています。とは言っても私はほとんどノータッチで父が頑張っているんですが、今年は雨が多かったからか苗の根があまり張ってなくて田植えがやりにくいみたいです。これから約1カ月、田んぼに水が入るタイミングに合わせて田植えが続きます。どれくらい雨が降るのかが心配ですね。

 

屋根材の材質によって雨の音ってかなり違うんです。

 

瓦屋根の家に住んでいると全く意識する事はないんですが、雨が屋根を叩く音って瓦以外の素材ではかなり大きいらしいんです。特に板金屋根の場合はかなり音が大きいらしくてちょっと激しい雨になるとテレビの音が聞こえなくなる事もあるそうです。
2階の部屋に居て1階の屋根に雨が当たると窓からダイレクトに音が入ってくるので当然といえば当然やけど、屋根の真下の部屋でも音はかなり大きいみたいですね。
金属屋根でも表面に石や瓦の粒を吹き付けてやるとかなり遮音性も遮熱性も上がるみたいです。

f:id:cbr1100xx-superblackbird-01:20220523193908j:image

 

裏側に断熱材が入っていても響きます。

 

最近の金属屋根材は裏側に断熱材が貼り付けてあるものもかなり多くて、それがかなり音を吸収してくれるのは確かです。それでも雨粒が大きくなるとかなり響くらしいんですよね。金属屋根だけでなくカラーベストなどの薄型スレートも音は響きます。共通するのは野地板に直接屋根材が施行してあるって事ですね。それで振動がダイレクトに伝わってしまうみたいです。
野地板に屋根材が接していると熱も直接伝わってしまうので真夏の直射日光の熱も家の中に入ってしまうんです。これも薄型スレート、金属屋根に共通する特徴です。

 

瓦は野地板との間に空気層を作ります。

 

金属屋根材やスレート系の屋根材に比べて重いからと敬遠されがちな瓦ですが、音と熱に関してはとても優秀です。それは瓦を施工する時には野地板との間に空気層が出来て遮音、遮熱の効果があるからなんです。
エアコンが普及して強制的に部屋の中を冷やせるようになってきたので、音と熱に対する性能はなかった事にされていますが、環境負荷が問題になっている現在にこそ瓦が必要になってくるんじゃないかって思っています。
問題は瓦屋さんはこの話をみんなが知っていて瓦を選んでいないと思っている事ですね。私の友人にこの話をすると「知らなかった」「初めて聞いた」と言われます。
「よく知らないから選ばない」が現状なのでもっと知ってもらわないとです。