姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

瓦は屋根だけでなく壁や床にも使います。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
昨日から今日にかけては天気がめちゃくちゃ良くて、昨日もめちゃくちゃ暑かったので天気が崩れる事はないとちょっと油断していたら、今着工している現場では夜の間に雨が降ったみたいで、朝現場に行くとかなり濡れていました。雨が降っても大丈夫なように養生はしていたんですが、ちょっと焦りました。

 

昔から瓦は屋根以外でも使われていました。

 

瓦というと屋根の上に載っているものと思い込みがちですが、実は壁や床にも使われているんです。あまり知られていないからか、その話をするとびっくりされて、「最近の瓦はスゴイ」って言われるんですが、壁や床にはかなり昔から使われているんですよね。
床には「敷瓦」という30センチ角や24センチ角のタイル状のものがお寺などで使われていて、文化財にもなっているようなところの床でかなりすり減っている古い敷瓦を見る事が出来ます。
壁は「なまこ壁」と言われる漆喰を格子状に塗ってある壁で使われていますね。

 

瓦の平たい面だけでなく断面を見せる壁材もあります。

 

屋根でも壁でも床でも瓦を使う時は一番広い面が一番目について、1枚で大きく面積をカバー出来るように使うのが一般的ですが、最近は瓦の断面やったり小口などのあまり面積が大きくないところを見えるように使う事が増えています。
デザイン的に変化をつけられるし、これまで使われていないのでちょっと珍しくて人目を引くので、ちょっとおしゃれなお店などで使われるようになってきたんです。
また庭などの景観材として地面に埋め込んだりして使う事も増えています。

 

瓦を使っていても和風には見えないです。

 

私の一番身近にある壁に使われている瓦の材料は淡路島の淡路SAにあるスターバックスの外壁ですね。「割肌ボーダー」っていう商品で瓦を焼く前に表裏両面に切り口だけ入れて、あえて完全に切断せずに割る事によって断面に変化を付けたものです。
1枚の面積がかなり小さいので使用枚数も相当なものになるし、重量も大きくなるので見た目もかなり重厚感のある仕上がりになるんです。
いぶし瓦を使っていても和風に見えないのがスゴイですよね。

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