姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

瓦は長く潮風に当たると劣化する事があります。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
会社で分別収集しているゴミの中でもペットボトルは比較的溜まりやすいものになります。だいたい月に2回くらいは処分しているんですが、夏場はその2回がどちらも集めている籠に満タンでこぼれそうになっています。それが冬場には1/5程度にまで減ってしまいます。如何に夏場の水分補給が頻繁なのかって事ですね。冬場は現場にポットを持って行って暑いコーヒーを淹れて休憩しています。

 

海沿いの建物は潮風による劣化が早いです。

 

兵庫県の南部は海と山が近いので、特に神戸市などに行くと山から見下ろすとすぐに海というところが多いです。もちろん、海から離れている山奥のところもありますが、海と山、どちらが建物の劣化が早いかと聞かれたら私は海の方が早いと思っています。
もちろん、山でも落ち葉などで樋が詰まったり、瓦の上に落ちて雨漏りの原因になったりする事もあるんですが、海の近くでは潮風で建物全体が劣化しやすくなってしまうんですよね。

 

瓦も潮風で劣化します。

 

焼き物である瓦も潮風で劣化してしまうんです。もちろん、年代や産地によって劣化しやすいとかし難いという違いはありますが、海が近いところと遠いところでは圧倒的に海に近いところの方が劣化は早いです。
それも雨を受けたりする表面ではなく瓦の重なりの部分で劣化して、風化してしまうんです。これは表面の露出している所は雨などで洗い流される塩分が重なり部分では十分に洗い流されないのが原因と思われます。
だからパッと見で瓦の表面が綺麗やから大丈夫と思っていてもいざ瓦を外してみたら見えないところでボロボロになってたりします。

f:id:cbr1100xx-superblackbird-01:20240112190223j:image

 

線路の沿線では表面が劣化する事があります。

 

海の他に劣化しやすい環境としては線路の近くですね。あまり意識する事はないかもしれませんが、線路の近くって電車が通る度に線路と車輪の摩擦で鉄粉が飛散しているみたいなんです。だから瓦の表面に細かい鉄粉が付着してそれが錆びてしまうんです。
以前、線路の近くで赤い瓦やと思って屋根に上がって瓦を確認したら実はいぶし瓦やったという事がありました。
瓦の下の野地板の部分にもかなりの量の鉄粉が入り込んでいてそれなりの量になっていたのでびっくりした事があります。
屋根は建物の中で一番厳しい環境の場所なので他の部分に比べたら劣化しやすいんですよね。定期的に点検しておくのが大事です。