姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

大昔に使っていた約束手形の帳面が出てきました。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
現場調査に行ってノートにあれこれ記入している時に足場の上から愛用のシャーペンを落としてしまいました。現場では落としたものを拾うのを後回しにしたらどこに行ったか分からなくなる事が多いので、すぐに拾いに行ったらシャーペンが壊れていました。ペン先が折れてしまって完全にダメになっていたんです。軽いモノやからと油断していたのでかなりショックです。
ペン類はいろいろ持っているけど気に入っているものなのでまた買い直さないとです。

 

取引には約束手形というものが使われる事があります。

 

普通に買い物をする時には現金やカード決済、最近ではキャッシュレス決済などもありますが、企業間の取引の場合には振込や現金払いの他に手形決済というものがあります。「約束手形」という取引が完了してから一定期間経った後に現金に出来るというもので、建築業などで元請業者が下請け業者に対して発行する事が多いですね。支払い期限はこれまで120日という極悪なものでした。
つまり仕事が終わっても支払いを受けた方は現金として手にする事が出来るのは4カ月後って事です。

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工事が完了しないと支払いを受けられない時の為のモノでした。

 

建築業では工事に規模によっては着工前に何割かの着手金を受け取った後は工事の完了まで支払いを受けられない事があります。工事が大きくなればなるほど関わる業者の数も増えて建て替えて支払わないといけない金額も大きくなるので、約束手形を使った支払いが当たり前になり、それが習慣化して規模が小さい工事でも手形決済になってしまっていたんです。と言ってもこれは15年以上前の事で最近はかなり手形決済も減ってきているはずなんですが。
そしてその手形決済の期日を決める法令が60年ぶりに改正されて期日が60日に短縮される事になったとのニュースが流れてきました。
うちはもうかれこれ10年以上前に手形による決済を断ったのであまり関係はないんですが、2026年を目安に政府も手形決済を完全になくす方針だそうです。

 

昔の取引の時に使っていた手形帳が出てきました。

 

そのニュースの話を母としていたら母が何やらゴソゴソと机の引き出しを漁って、一冊の帳面を出してきました。確認すると「代金取引手形帳」と表紙に書いてあります。
どうやら約束手形を受け取った時にその額面を記入して管理するためのもののようです。今は全く使っていないのでもう処分してもいいものではあるんですが。昔の取引の状態を見る貴重な資料でもありますね。
中身を確認したら今でも当たり前に名前を聞く某大手企業の名前が書いてありました。そしてその金額も大きかったです。そんな大きな金額の支払いが4カ月も待たされるって今ではあり得ません。もちろん、銀行に引き取ってもらってすぐに現金化する事も出来るんですが、その時は何割か割引かれてしまうんですよね。
下請け泣かせの制度で受け取る側からしたら百害あって一利なしです。それが罷り通っていたのが景気のいい時代なんですね。