姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

日当は20年前から変化せずに仕事量が減ってしまっては魅力ある仕事と胸を張って言えません。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
やっと神戸での仕事が終わって長距離運転から解放されそうです。朝夕は交通量が増えて渋滞も発生しやすくなるので余計に運転に気を遣います。今日もバイパスで事故渋滞があったみたいで職人さんが帰ってくるのが遅くなっていました。
私自身も仕事で屋根に上がったり運転したりを繰り返すので予定を無理に詰め込まないようにしないとですね。

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20年前から職人さんの日当は変わっていませんでした。

 

先日、昔当社で工事した物件に対しての問い合わせがあって20年前の伝票をひっくり返して確認したんです。そんな昔の伝票を残しておいてくれたこれまでの事務員さんや会長、事務をやってた母にも感謝なんですが、その伝票を見てびっくりした事があります。20年前に職人さんに払っていた日当が今とほとんど変わらないんです。それどころか人によっては今よりも高い。
物価は間違いなく上がっているし、最低賃金についても比べものにならないくらい上がっているのに職人さんが受け取っている給料は減ってるという事に愕然としました。
当時はバブルの残り香でまだまだ建築業界が元気やった頃で職人さんは比較的高い日当を貰っていた時代とは言え20年間変わっていない事に今の人手不足の原因の一端を見た気がします。

 

仕事量も半分以下になっています。

 

そして20年前と比べて仕事量が半分以下になっている事にも驚かされました。当社が工事業に業態を変更してから約25年くらいで、会長も取引先を増やす事ばかり考えていたという話を聞いた事があったし、まだまだ新築住宅は建てれば建てただけ売れていた時期でもあるので職人さんは天候次第では休み返上で仕事をしてくれていたんです。
そういう背景があってこその今の倍以上の仕事量ではあるんですが、それでもやはり単純に数字として比較した時に半減以下になっているというのはショックが大きいです。
20年前と今とでは新築にかかる予算が大きく違っていて利益率もかなり下がっているので大手ハウスメーカーとの取引をやめた事には会長も私も後悔はしていないんですがこのままではいけないという思いがさらに強くなりました。

 

「やりがい」だけじゃなく「労働条件」や「職場環境」も含めて魅力的な職業にしたい。

 

今、建築業界は慢性的な人手不足に悩まされています。他の業種に比べて労働条件や職場環境を整備するのが少し遅れてしまったのが響いていますね。「職人の世界は・・・」という言い訳のもと、改善しなかったツケを払っている状態です。
働き方改革などで少しずつ変わっていますがまだまだ整備が遅れているのは事実です。そして現場で実働している中小零細企業ほどその遅れは顕著に出ています。一番人手が必要なのは現場なのに。会社の体力的に一気に全てを改善するのは難しいけど、少しずつでも改善していけるようにあれこれ考えないとです。