姫路で瓦の文化を守る四代目表瓦社長のブログ

姫路生まれ育ったの瓦屋根工事店の四代目社長が住宅屋根のお悩みを解決します。

太陽熱温水器が屋根上に残ったままの家がかなりあります。

こんばんは。
姫路の瓦工事店、表瓦の表(おもて)です。
4月頃から少しずつZOOM会議が増えてきました。最初はいろいろ戸惑いもあったんですが、今日の明石高専建築会のZOOM会議で6回目くらいになったので、かなり慣れてきました。自宅のパソコンはデスクトップでWEBカメラがないので、基本的には事務所のノートパソコンを使って参加しています。直接顔を合わせないと分からない事も多いけど、出掛けなくてもいろいろと話が出来るのはとても便利ですね。

 

瓦の上にモノが載っているのはあまり良くないです。

 

建物の屋根、特に日本の建物の屋根は高温多雨の日本の気候に合わせて進化してきました。その為、雨がたくさん降っても効率よく雨水を流す構造になっています。特に瓦は室内への雨水の侵入を防ぐ形になっていて、更に夏場の太陽光による室内温度の上昇を緩やかにするように出来ています。
そんな屋根の上には昔からいろいろなモノが載せられてきました。寺院などの大規模建築では火事になった時に消火するための雨水を溜める樽が載せられていたりもします。
でも基本的には屋根の上にはあまりモノを載せない方がいいんです。

 

屋根が傷むのが早くなるんです。

 

日本では毎年夏の終わりくらいから台風が上陸します。毎回同じコースを通るわけではありませんが、進路から外れていてもかなり強い風が吹く場合も多いんです。そんな時に屋根の上にモノが載っているとそれが風に煽られて落下したり飛ばされたりしてしまう可能性があります。そしてそのモノを屋根の上に固定するための資材は瓦の上だけでなく瓦の下の野地板に直接打ち付けてあったりするんです。
風に煽られるとそれが屋根を傷める原因になってしまうので、屋根の上にはモノを載せるのは良くないんです。

 

太陽熱温水器がかなり残っています。

 

昭和40年代後半から50年代くらいに「太陽熱温水器」が爆発的に普及しました。テレビのCMでも「○日ソーラーじゃけん」って菅原文太さんが言ってたのを記憶されている方も多いかと思います。

f:id:cbr1100xx-superblackbird-01:20200530184549j:image
確かにボイラーなどを使わずにお湯が使えるのは便利なんですが、使わなくなったアレをそのまま屋根の上に残している家がまだ結構な数あるんですよね。そしてそれが雨漏りの原因になっている事例が多くあります。固定するためのワイヤーが変な所から出ていたり、瓦をずらしていたりするだけでなく瓦を流れる雨をせき止めてしまって雨漏りさせていたりもするんです。現役で使っている方は定期的に点検して屋根や瓦に傷みがないか確認する事をオススメします。使ってないけどまだ屋根に残っているなぁって方は出来るだけ早く撤去してください。撤去費用はかかりますが、後々屋根に被害が出てしまうともっと多くの費用がかかってしまう事になります。居住空間の屋根の上には何も載せないのが一番いいと個人的には思っています。